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Thursday, October 28, 2021

ピザ店窃盗、元店員に無罪判決 多額出費の一方で「合理的疑いある」 - 朝日新聞デジタル

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白見はる菜

 京都府宇治市のピザ店から現金約63万円を盗んだとして、窃盗と建造物侵入の罪に問われた元店員の男性(30)の判決公判が27日、京都地裁であった。赤坂宏一裁判官は「この男性以外が犯人である疑いが残る」などと述べ、無罪(求刑懲役2年)を言い渡した。

 男性は、2020年2月3日未明にピザ店の金庫から現金63万4千円の入ったバッグを盗んだとして、同年10月に起訴された。

 判決によると、男性は17年ごろ~20年1月に同店で働き、出入り口や金庫を開けるカードキーを貸与された。このカードキーが犯行に使われたことが使用履歴で判明。検察側は男性が退職時にカードキーを返却しなかったと説明したが、男性は「(出勤最終日に)店の机に置いて返却した」と裁判で主張していた。

 赤坂裁判官は、事件後に男性が多額の出費をしたと指摘。一方、返したという男性の主張も否定できないとして、「ほかの従業員の犯行の可能性がないと証明されない限り、男性が犯人であることには合理的疑いがある」と判断した。

 京都地検の伊藤伸次次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。(白見はる菜)

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