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Friday, April 24, 2020

宅配ピザに花添えて JA買い取り 業者と連携 週末は自宅で - 日本農業新聞

「ピザクック」は配達時に大輪のカーネーションなどを添えて提供する(24日、福岡市で)

花のラッピング作業を行う生産者とJA職員(福岡市で)

 週末は自宅で、ピザと一緒に花で癒しを──。JA福岡市は地元ピザ業者と協力し、宅配ピザを頼んだ人にJA産ガーベラやバラなどをプレゼントする。新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込む中、家庭で花に親しんでもらう。外出を控える人が増え、食関連の宅配事業は利用が伸びている。JAはこの機会を花のファンづくりに生かす考え。生協からも、宅配する商品に花を添えることで賛同を得た。

癒やしも届けたい 福岡のチェーン


 福岡県で展開するピザ宅配チェーン「ピザクック」は24日、花を添えたピザの配達を福岡市内の14店舗で始めた。初の試み。熱々のピザに、JA福岡市管内の生産者が育てた大輪のガーベラやバラ、カーネーションを1輪添える。花は生産者からJAが買い取り、無償提供した。

 緊急事態宣言発令を受け、ピザクックへの宅配注文は発令前に比べ2割ほど伸びているという。行政やJAの提案に同社は「癒やしも届けられれば」(ピザクック事業本部)と賛同した。ラッピングされた花は保冷バッグに入れて運び、手渡しする。突然の花の宅配だが、「利用者は驚きながらも軒並み好意的な反応。特に女性で喜ぶ人が多い」(同)という。花は合計で2200本用意し、なくなり次第終了予定。「評判を踏まえ、機会があればまた取り組みたい」(同)という。
 

販促の機会に JA福岡市


 【福岡市】JA福岡市は22日、同JA・西グリーンセンターで花の宅配に使う花のラッピング作業をした。宅配事業者の助けも借りながら、消費者に家庭で花を飾り、安らぎを感じてもらう。

 JAが北崎・元岡地区の花6000本を買い取った。生産者6人と職員で1輪ずつ包装。23日に宅配事業者2社などへ配送した。

 JAの担当者は「今回の活動以外にも取り組み、花の持つ癒やし効果を多くの人に知っていただきたい。花の消費回復につなげたい」と述べた。
 

生協も賛同


 グリーンコープ生協ふくおかは、個別の宅配商品に利用者の承諾を得て花を添える。一部、営業中の店舗でも配る予定だ。「野菜などの産直で生産者とつながりがある。生産者と消費者を結ぶ力になれば」(同生協組合員事務局)と話す。

 福岡県内は花の生産が盛んだが、新型コロナ拡大の影響で催事が減り、消費は急減した。JA福岡市は同市に生産者の支援策を相談。花き消費の活性化策「一人一花運動」を担当する課がこれに応え、宅配業者との連携を提案した。「特に需要が伸びている宅配と連携できればより効果的だと、地元企業に声を掛けた」(一人一花推進課)。

 JAが切り口に水入りのキャップを付けた状態で事業者に提供。福岡市の「一人一花運動」のシールを貼り、用意した。JA園芸販売課は「家で花を飾ってリピーターになる人が増えれば家庭需要の増加も期待できる」と消費拡大も見据える。

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