猛暑で野菜類の価格が高騰して家計を圧迫し、一時は「食卓から野菜が消えた」という声も聞かれるほどでしたが、秋野菜は今後、出荷量が増え、価格は比較的落ち着く見込み。野菜をふんだんに使ったメニューも食卓に復活できそうです。「野菜の料理家」として活動する西岡麻央さんに、心身の健康に役立つ「秋サラダ」のレシピを教えてもらいました。
西岡さんは、サラダを通じて心身が「ととのう」ことを目指す食習慣を提案しています。「ととのう」とは、「心身ともに快調に感じられる状態」のこと。
西岡さんによると、秋野菜は、ビタミンを多く含む葉物や、食物繊維が豊富なイモ類などに、夏に消耗した体力を回復する効果があるそうです。また、体にエネルギーを蓄えやすくし、冬に向けて冷え性や風邪を予防する効果も期待できます。
「旬の食材には体だけでなく、心に働きかける効果もあります。香りを楽しむことでイライラを抑える効果や、心を落ち着かせる効果、交感神経を活性化させる効果が期待できます。また秋には、緑や白、紫、黄色、
西岡さんは、野菜をサラダで食べることを推奨します。加熱に弱い栄養素を無駄なく取ることができ、色味、香り、食感をストレートに楽しめるからです。ドレッシングを変えるだけで、手軽にアレンジを加えることもできます。
西岡さんが考案した「秋サラダ」のレシピを紹介します。
「秋が旬であるサツマイモを使用したサラダは、グリルしたナスとイチジク、リフレッシュ効果が期待できるローズマリーを一緒にマリネするのがポイント。また、紫色のイチジクとナスを使うことで優雅な気分が高まり、秋の風情にぴったりの一品です」
【材料1人分】
生ハム…25g/ナス…40g/イチジク…2分の1個/油…適量
サツマイモ…80g/カッテージチーズ…25g/カシューナッツ…10g/グリーンリーフ…80g/ケール…10g/ビーツ…10g/紅芯大根…10g
[A] 白ワインビネガー…大さじ1/メープルシロップ…大さじ1/塩…少々/ローズマリー(葉のみ)…3分の1枝分
※自家製バルサミコドレッシング…適量(市販品でも可)
【下準備】
<サツマイモ>皮ごとよく洗い、ぬれたキッチンペーパーで包み、さらにその上からラップで包んだら、600Wの電子レンジで2分加熱する。取り出して3分おき、余熱で完全に火を通し、大きめに切る。
<ナスとイチジク>フライパンに油をひいて熱したら、一口大に切ったナスを入れて、きれいな焼き色がついてトロッとするまで加熱する。ボウルに [A] を入れてしっかりと混ぜたら、ナスとくし形に切ったイチジクを入れてしっかりとマリネする。
※自家製バルサミコドレッシング
<材料>バルサミコ酢…大さじ2/はちみつ…大さじ2/オリーブオイル…小さじ2/塩…ひとつまみ
<作り方>ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせる。
【作り方】
(1)グリーンリーフとケールは食べやすい大きさにちぎる。ビーツは薄切りにする。紅芯大根は千切りにする。
(2)器に(1)を入れたら生ハム、ナスとイチジクのマリネ、サツマイモ、カッテージチーズをのせて、カシューナッツをトッピングしたらバルサミコドレッシングをかける。
(カロリー:512キロカロリー/たんぱく質14.7グラム/脂質25.6グラム)
「秋の旬食材であるカボチャを使ったサラダです。濃厚でリッチなアボカドやチーズに、爽やかなディルの香りが加わり、最後まで飽きずに楽しめます。また、ディルの香りには心を落ち着かせる効果があり、鮮やかな黄色で楽しい気分になります」
【材料1人分】
バターナッツカボチャ…20g/グリーンリーフレタス…80g/レッドキャベツ…10g/ゆで卵…2分の1個
ガルバンゾー(水煮)…40g/コーン(水煮)…40g/アボカド…2分の1個/チェダーチーズ…20g/ディル…適量/アーモンド…10g
※自家製コブサラダドレッシング…適量(市販品でも可)
【下準備】
※自家製コブサラダドレッシング
<材料>マヨネーズ…大さじ2/トマトケチャップ…大さじ2/牛乳…大さじ1/
米油…大さじ1/穀物酢…小さじ1/砂糖…小さじ1/塩…少々/粗びき黒こしょう…適量/チリパウダー…少々
<作り方>ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせる。
【作り方】
(1)アボカドは皮をむいて厚さ5ミリ程度に切る。チェダーチーズは粗く刻む。アーモンドは粗く砕く。
(2)バターナッツカボチャは薄くスライスする。グリーンリーフレタスは食べやすい大きさにちぎり、レッドキャベツは千切りにする。
(3)器に(2)を入れたら、ゆで卵、ガルバンゾー、コーン、アボカド、チェダーチーズをのせる。アボカドの上に小さくちぎったディルをのせ、アーモンドをトッピングしたら自家製コブサラダドレッシングをかける。
(カロリー:473キロカロリー/たんぱく質:18.9g)
「秋が旬のキノコやゴボウなどを使っています。キノコはグリルし、チキンや雑穀、豆と合わせることで、“お食事感”がアップ。また、交感神経を活発化させる効果が期待できるレモンの香りがアクセントになります。全体的にキノコやチキンなどの茶色い食材を使っているため、気分が落ち着きます」
【材料1人分】
サラダチキン…40g/シイタケ…1個/シメジ…25g
エリンギ…10g/生黒キクラゲ…10g
雑穀と豆類のミックス(炊いてあるもの)…40g/自家製ゴボウチップス…3g/塩…少々
サニーレタス…80g/パプリカ…20g/トレビス…10g
ハーブソルト…少々/レモン…8分の1個/油…適量
※自家製和風ドレッシング…適量(市販品でも可)
【下準備】
<自家製ゴボウチップス>ゴボウの皮は、丸めたアルミホイルなどで優しくなでるようにして汚れを取ったら、長さを10センチ程度に切り、ピーラーでスライスする。キッチンペーパーでゴボウの水気を拭き取る。フライパンに油をひいて熱したら、ゴボウを入れてきれいなキツネ色になるまで加熱する。取り出して油を切ったら塩をふる。
<生黒キクラゲ>熱湯で30秒程度加熱して取り出し、粗熱をとる。
【作り方】
(1)シイタケはかさと軸を分けて、かさの部分は薄切りにし、軸は手で縦にさく。シメジは根元を切ってバラバラにする。エリンギは2~3等分の長さに切り、それを幅1センチ程度の薄切りにする。黒キクラゲは細切りにする。
(2)フライパンに油をひいて熱したら、(1)を入れてしんなりするまで
(3)ボウルに(2)とサラダチキンを入れたらしっかりと混ぜ合わせる。
(4)サニーレタス、トレビスは食べやすい大きさにちぎる。パプリカは薄切りにする。
(5)器に(4)を入れたら、(3)と雑穀と豆類のミックスをのせて、くし形に切ったレモンを添え、ゴボウチップスをのせたらドレッシングをかける。
(カロリー:316キロカロリー/たんぱく質:12.9グラム/脂質:21.3グラム)
(読売新聞メディア局 後藤裕子)
からの記事と詳細 ( 秋野菜のサラダで冷え性や風邪を予防する!体も心も喜ぶレシピとは - 読売新聞オンライン )
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