宅配ピザ店の倒産が急増している。帝国データバンクの調査によると、2023年の1〜11月に発生した宅配ピザ店の倒産件数は13件。宅配飲食サービス業の集計を開始した09年以降、過去最多の件数となった。
コロナ禍の巣ごもり需要を追い風に市場を拡大した宅配飲食サービス業(宅配ピザ店を含む)を見ると、21年は23件、22年は34件と倒産件数は低水準をたどっていた。しかし、新規参入が相次いだことで競争が激化。コロナの5類移行後には反動減や材料費の高騰、人出不足などにより経営環境が厳しさを増し、23年には前年同期比128.5%増加の64件の倒産となった。
宅配ピザ店の倒産状況を原因別に見ると「販売不振」が6件で最多となり、前年同期比で50.0%の増加だった。以下「既往のシワ寄せ」が4件、「事業上の失敗」「設備投資拡大」がそれぞれ1件ずつとなった。
地域別の倒産状況では、最多が「関東」で5件、次いで「中部」「近畿」が各3件、「九州」「東北」が各1件となった。都道府県別で最も倒産が多くなったのは東京で4件、次いで愛知が2件となり、競合の多い都心部を中心に宅配ピザ店の倒産が目立った。
帝国データバンクは「宅配ピザ店は配達員の確保が必須で、人出不足の影響が売り上げに直結する。配達を伴わない持ち帰り割引の導入など、配達員不足への工夫も見受けられるが、配達の強みを手放せばレストランなどとの競合も避けられず、宅配ピザ業界は重大な曲面を迎えている」とコメントしている。
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