インドカレー店のランチセットなどでよく見かける、オレンジ色の甘いドレッシング。その味を再現した「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」が大ヒットしている。このユニークかつストレートなネーミングの由来とは。
理研ビタミンの「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」は、2023年2月に業務用1Lサイズの販売を開始。これがSNSで拡散され、年間予定販売数を約3カ月で達成し、約7カ月で年間予定販売数の10倍も売れた。
さらに同年8月に家庭用の190mLも発売したところ、約半年で100万本を突破。24年4月には2品合計の販売数量が160万本を超えた。ネット上には「あの謎ドレッシングに似た味をずっと探していた」「人気すぎてどこを探してもない!」などのコメントが多くみられる。
あのドレッシングを出したい
同商品を担当する同社食品企画開発部ドレッシング企画グループリーダーの瀬山文江氏によると、発案した企画担当者がもともとインドカレー店で出てくるドレッシングが好きで、家でも食べたいと思っていたのがきっかけ。探してみたところ、市販品にはなかったので、チャンスだと思ったそうだ。
社内でも同じ意見の人が意外に多く、「あのドレッシングをどうしても自社商品として出したい」と考えるようになったという。
さらに「ちょうど新型コロナウイルス禍による外食自粛の時期で『外食の味を家庭で』というニーズがあったこと、そしてコロナ禍の閉塞感を打ち破るような、ちょっとしたわくわく感をドレッシングで提案したいという思いもあった」と瀬山氏は振り返る。
最初に取り組んだのは、インドカレー店のドレッシングを食べ歩き、味のベンチマークを定めること。ただ、店で「このドレッシングには何が入っているのか」と聞いても、当然ながら詳しいことはなかなか教えてもらえず、苦心して味を分析。ニンジンやタマネギ、パプリカなどをベースに、自社のキッチンで試作を重ねてレシピを完成させた。
しかし、レシピができても、それを製品化できるかどうかはまた別問題。工場のラインやコストの問題に加え、ある程度は日持ちがしないと流通させることができない。手作りの試作だけで半年以上、それを工場のラインに落とし込むのにさらに半年以上かかり、発売に至ったのはリサーチを始めてから約2年後だったという。
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