何ごとも一生懸命取り組んでいれば、必ず見てくれている人がいて、きちんと自分に返ってくる。 そんな因果の法則を、心から信じられるエピソードがある。
街で評判のピザ配達員のためにクラウドファンディング
米国インディアナ州ティプトンの「ピザハット」で配達員として働くロバート・ピーターズさんは勤続年数31年。ピザハットの中で最も長く勤めている一人だ。 ロバートさんは「家族の中には、もう少し経済的に安定している仕事を考えた方がいいと言う人もいました。ですが、人々を幸せにするというのが私の人生の生きがいなんです」と、『CBS EVENING NEWS』の取材に語っている。 いつでも笑顔で陽気、かつ誠実に働くロバートさんの姿は、街の人たちにもしっかり伝わっていた。そこで、ピザハットの常連客の一人、タナー・ラングレーさんはロバートさんに驚愕のチップを渡すことを決意する。 今年1月5日、長いこと配達で使い続けて古くなっていたロバートさんの車を新しく買い替えてあげたいと、クラウドファウンディングサイト『GoFundMe』で資金を募った。 「ロバートは何年もの間、同じ車でピザを配達してきました。この活動で集めたお金で、彼のためにこれから何世代にもわたって使用できる車を購入します」とタナーさんは呼びかけたのだ。
わずか2日で約190万円を調達
プロジェクト開始からまもなく、ティプトンの街の人たちをはじめ、多くの人がこのプロジェクトを支援。わずか2日で1万8000ドル（約190万円）以上を調達した。集まった資金で赤いシボレー・マリブを購入し、さらに手数料、税金、保険、ガソリン代まで含めて、ロバートさんへプレゼントした。 1月11日、タナーさんはロバートさんが新車を受け取ったときの写真を自身のFacebookに投稿。「今日、ロバートは新しい車を受け取りました！この街の地域社会の素晴らしい皆さんのおかげで達成できて、感謝してもしきれません。本当にありがとうございました！」とコメントを添えている。 ロバートさんは、この出来事を本当に信じられないと感動。後に『Good Morning America』の取材に「私はただ、今回協力してくれた皆さんに、同じように幸福が訪れることを願っています。これは本当に素晴らしい経験で、一生忘れることはありません」と感謝の気持ちを伝えている。 自分の仕事に真摯に取り組む姿はとてもまぶしく、多くの人の心を打つ。これからも、ロバートさんにはピザとともに、多くの人に笑顔を届けていってほしい。
ヤジマミユキ
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