ピザの自動販売機というアイディア自体はそんなに悪くないものの、ピザの本場に設置したのがまずかったようで、住民からは辛口なコメントが相次ぎました。 つい最近、ボローニャ広場にローマ初のピザ自動販売機「Mr. Go Pizza」が設置されました。このマシンは所要時間3分で4種類のピザを焼き上げるというもので、価格は4.5~6ユーロ(約600~800円)。マシンが生地をこねてトッピングを載せた後は、焼ける様子をガラスの小窓越しに見ることができます。 しかし、この自販機に対して地元住民の反応は芳しくないようです。先日ロイターは、購入客の反応には「急いでいるならアリかな」という評価から露骨に嫌悪している意見まで幅があったと報じました。 ナポリの大学生Fabrizia Puglieseさんは、ロイターの取材で「それなりだけどピザではない」とコメント。彼女は味について、ピザというより「ピアディーナ」という北イタリアでは一般的な具材を挟むタイプの無酵母の薄焼きパンのようだと説明していました。 年金受給者のClaudio Zampigaさんは「見た目はいいが、レストランのピサより小さくトッピングが少ない」と述べていました。 また別の年金受給者Ginaさんは、コンセプト自体が「ひどいもんだ」と発言。 ロイターに「ピザはできたてアツアツを食べるもの」、「私は結構」と語っていました。 このマシンの設置場所も裏目に出てしまいました。道の向こうには本物のナポリピザには欠かせない石窯を使うレストランがあるからです。実際、多くのイタリア人にとって伝統的なピザとはテーブルで待っている間、ピザ職人ピッツァイオーロが生地をこねて焼き上げるのを眺めることも併せての体験なんだとか。ですから機械が作った一切れを買うのは、罰当たりだと考えられるのも分かります。 レストランの客であるGiovanni Campanaさんは、「機械が作ったピザを食べるなんて考えられない」とコメント。 何世紀も前からピザのようなフラットブレッドを使った料理はありましたが、現代のピザはイタリアのナポリに由来します。そこでは貧民に評判のストリートフードだったとか。ピザマルゲリータを発明したのは、19世紀のナポリ人シェフ、ラファエレ・エスポシト氏だと言われています。エスポシト氏はバジル、モッツアレラとトマトをトッピングに用いてイタリア国旗の色を表し、イタリアの統一を讃えた一皿を1889年に生み出しました。そんな彼の故郷近くでピザの自動販売機がデビューしたことに、墓の下で嘆いていることでしょう。 Source: Reuters, Atlas Obscura,
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