「マスタード」といえば、肉料理やホットドッグなどに添える、粒状のマスタードシードが入った黄色い辛味調味料だと誰もが想像するだろう。
そんなマスタードに風味をつけて売り出したのが、埼玉・戸田にあるチヨダ(抱井麻理社長)だ。同社は1917(大正6)年創業の老舗の食品会社で、主に〈練からし〉や〈あらびきブラウンマスタード〉といった香辛料を製造販売する。
昨年11月30日に発売した〈グッド de チョイス粗挽きマスタード バジル〉と〈同 カレー〉各330gチューブ/12は、マイルドな辛味の〈あらびきマスタード〉をベースに、バジルとカレーを添加。
マスタードの辛味に爽やかなバジルやスパイシーなカレーの風味が合い、深みのある味わいに仕上げた。また、緑色とオレンジ色が料理に彩りを添える。
数年前にマスタードのバリエーションを増やそうという企画が立ち上がり、柑橘系やりんごといったさまざまなフレーバーを試す中で、バジルとカレーが合うことを発見したという。
研究開発部主任の雪修さんは、「これとこれを混ぜたらどうなるだろうという、実験的な発想でたくさん試作した」と笑う。
製品化にあたり、マスタードとバジルやカレーの配合比率や、風味のフレッシュ感を前面に打ち出すために熟成感が出やすい点をどう抑えるかなどで苦労した。
しかし、「料理の主役ではないけれど、脇役だっておいしいものを提供したい」という「カラシ屋のプライド」(雪さん)によって完成にこぎつけた。パッケージも瓶ではなく、取り回ししやすいチューブタイプを採用した。
例えば、マスタードの相棒としては王道のソーセージは、〈バジル〉〈カレー〉ともに合うなど、基本的に幅広く使えるが、強いて言えば〈バジル〉はカルパッチョなどの魚介料理、そして寿司もいけるので試す価値はある。
また、〈カレー〉は肉料理やパンにも合い、さらには「点心やドレッシングにも使える」(同社)というから、守備範囲が広い。
雪さんは「大手メーカーが試みていないことを試みることが大切」と強調する。老舗ならではの豊富な経験と柔軟な革新力が、新製品を生み出す原動力になった。
からの記事と詳細 ( 肉から寿司まで、点心やドレッシングにも!カレーとバジル風味のマスタード登場!【チヨダ】 - 株式会社外食産業新聞社 )
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