アメリカ・インディアナ州で、たまたま通りがかったピザ配達員の男性が、猛烈な勢いで燃え盛る民家から1歳児を含む5人の子どもたちを救う出来事があった。勇気ある男性の行動に、称賛の声が相次いでいる。
6歳児がまだ屋内に...死も覚悟した
ラファイエット警察の発表によると、25歳のピザ配達員ニコラス・ボスティックさんは現地時間の7月11日午前0時半ごろ、ラファイエットの住宅街を通りがかった時、2階建ての住宅が火に包まれているのを偶然発見した。
中に人が閉じ込められているかもしれないと心配になったが、携帯電話を持っていなかったため911に通報できず、自ら住宅に入ることにしたとABC7シカゴに語っている。家の中には1〜18歳の子どもら5人がいたという。
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ボスティックさんは裏口から室内に入り、「聞こえますか」と大声で叫んだ。
その声で一人が目を覚まし、他のきょうだいたちに声をかけ、ボスティックさんが誘導して子どもたちを外に連れ出したという。
救助された13歳の子どもは、現地メディアの取材に「何が起きているか一瞬理解できなかったけど、姉が赤ちゃんを抱えて2階に駆け上がってきて、『火事だから起きて』と叫んでいた」と振り返った。
「混乱して、しばらく凍りついてしまい、その場に横たわっていた。下に降りたらニック(ボスティックさん)がいて助けてくれた」
子どもたちは一斉に外に出たが、ボスティックさんが子どもたちに確認したところ、6歳の子一人がまだ家に残っていることが分かった。
ボスティックさんは再び民家に戻り、多くの部屋やベッドの下、クローゼットの中などを探し回った。家の中は「煙の沼」のようだったといい、「どう説明したらいいかわかりませんが、その夜、おそらくここで死ぬのだろうと覚悟しました」と明かす。
ボスティックさんは最終的に少女を発見。家が炎に包まれる中、窓を突き破って少女とともに脱出した。
警察のビデオには、Tシャツと短パン姿のボスティックさんが、地面に倒れて苦しそうに呼吸し、「赤ちゃんは無事ですか?」と尋ねる姿が映っていた。
「スーパーヒーローではない」と本人
ボスティックさんは多くの煙を吸い込んだ上、窓を殴った際に腕を負傷した。病院に運ばれ治療を受け、すでに退院しているという。
救助された子どもたちに大きなけがはなかった。飼い犬のバフィーも、駆けつけたレスキュー隊によって助け出された。
現地の消防署は、ベランダのバケツに残った灰が出火元になったとみている。
子どもたちの両親は火災当時、外出していた。ボスティックさんや救助に当たった人たちに心からの謝意を示している。「文字通り、ボスティックさんは私たちの家族の一員です。落ち着いたら、彼と彼のパートナーを夕食に招待するつもりです」
警察署は、ボスティックさんの行動を「勇敢さとヒーロー的行為に他ならない」と絶賛している。
一方、本人は至って控えめな様子だ。
「言い続けているように、私はスーパーヒーローではありません。救助にふさわしい時間と場所に、そのための人間がいたということでしょう」
※この記事は、ハフポストUS版を翻訳・編集しました。
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