七尾商議所青年部 3料理人監修の試作品
七尾商工会議所青年部が、障害のある人の就労を支援するため、七尾市で活躍する若手料理人三人と連携して地元産の農産品を使ったドレッシングなどの商品化を進める取り組みで、試作品が完成した。来年二月の販売開始を目指し、さらに作業工程の改良や品質向上などを図っていく。 (稲垣達成)コロナ禍で基幹産業の観光業が打撃を受けており、旅館・ホテルで清掃などに従事している障害者らも、仕事が減るなどして苦境に立つ。市内で実績のあるシェフが監修したドレッシングやソースを商品化し、障害者支援施設が製造を担当することで、現状の打開を目指している。
プロジェクトに協力するのは、いずれも三十代の、日本料理店「一本杉川嶋」の店主川嶋亨さん、イタリア料理店「ヴィラ・デラ・パーチェ」のオーナーシェフ平田明珠(めいじゅ)さん、洋食レストラン「ブロッサム」のシェフ黒川恭平さん。それぞれ地元の野菜やしょうゆこうじ、あめなど地域のPRにつながる材料を使い、ドレッシングの試作品を一本ずつ完成させた。
十月下旬、共同で取り組みを進める「ななお・なかのと就労支援センター」が運営する施設利用者が、七尾市旭町のセンターの調理場で製造作業に臨んだ。黒川さんに教わりながら、ハンドミキサーを使い、ドレッシングを仕上げた。黒川さんは「誰でも簡単に作れるよう作業工程を少なくした。初めて作るとは思えないくらい、手際が良かった」と振り返った。
三本一組で三千円(税別)で販売予定。七尾商議所青年部の瀬口功雄会長(43)は「障害のある人の仕事の幅が広がれば。一流の味が皆さんに届くと思うとワクワクする」と期待した。
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